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▼「個人向け社債」って、なんやねん!?


世界的な金融危機以降、投資信託の新規設定数・設定額ともに減少しています。

その一方、個人向け社債の発行額は、昨年過去最高となりました。 社債といえば、かつては機関投資家向けに発行されるものが主流でしたが、それがなぜ今、個人向けの発行額が増加し、それを購入する人も増えたのでしょうか?

今回は、個人向け社債について見ていきましょう。

               

そもそも社債とは?
 社債とは、企業が資金を調達する手段の一つです。いわゆる上場企業の資金調達方法としては増資が一般的ですが、昨今の経済環境下では株の引き受け手を見つけることは容易ではありません。従って企業は様々な形で資金を調達する必要があり、社債の発行もその一つというわけです。

 社債の場合、会社が発行した債券を投資家が引き受ける、という形がとられます。社債は銀行借入と同じように企業の負債ではありますが、貸し手(社債の引き受け手)が複数になる点で、銀行借入とは大きく異なります。企業としては、銀行借入の割合が高くなると銀行の意向を無視できなくなるといった問題があるため、資金調達の方法が銀行借入に偏るのを避けたがる傾向にあります。

 債券を引き受けるのは、例えば保険会社や健康保険組合等、いわゆる機関投資家と言われる資産運用機関です。銀行借入のように調達先が一先というのも問題ですが、コストの点では社債の引き受け手は少ないほうが良いわけで、大きな金額を運用している機関投資家に社債を引き受けてもらうというのが一般的な方法です。

個人向け社債とは?
 個人向け社債とは、企業が発行する債券のうち、個人に対して発行する債券のことを言います。前述のとおり、もともと社債は機関投資家向けに発行されるものが中心でしたので、多くの場合、最低購入金額も1億円といったものでした。ところが、金融危機の影響により、先行きの不透明感からか機関投資家は社債を購入しなくなる方向に向かっています。企業は資金調達を目的として社債を発行していますから、投資家が社債を買ってくれなければ、資金調達が困難になります。そこで、ターゲットを機関投資家から個人投資家へと移行させ、資金調達先を多様化したわけです。
 当然、1億円の社債を購入できる個人は少ないので、10万円や100万円といった比較的個人でも購入しやすい単位が設定されています。また、期間については、3〜4年の場合が多いようです。

なぜ発行が増加しているの?
 まず、発行者である企業側の事情を見てみましょう。
 企業側には、前述のとおり資金調達先の多様化を図る必要があるという事情のほかに、機関投資家から調達する場合と比較すれば、個人に対する発行の方が利回りを低く抑えることができる、という思惑もあるようです。さらに、知名度アップなどのメリットがあります。

 では、購入側はどうでしょう。
 購入側のメリットとしては、利回りが確定していて安全性が高く、預貯金や国債よりも高利回りであることなどが挙げられます。昨今の金融危機の影響で「株ほどのリスクは取りたくない、とはいえ預貯金や国債より利率が良いものに投資したい」という場合の投資対象として、個人の人気が高まっているようです。確かに、野村ホールディングスやみずほ銀行などそれなりに名の通った銘柄の発行も多くなっています。

 以上のように、発行企業と個人投資家との双方のメリットが一致したため、社債を個人向けに発行する企業が増え、それを購入する個人投資家も増えた、ということが言えると思います。

注意することは?
 これまで述べてきたように、個人向け社債は個人投資家にとってメリットがあることは確かだと思いますが、当然注意すべき点もあります。

デフォルトリスク
 社債は、デフォルトする(債務不履行となる)リスクがあります。つまり、発行会社が破綻するかもしれない、というリスクを負っているということです。いくら元本保証といっても発行会社が破綻してしまえば、当然元本の一部、または全部が返ってこないこともあります。
 社債を紙くず同然にしないためには、発行企業の財務内容をしっかり確認する必要があります。先に述べたように、財務内容が厳しく通常の社債では資金調達ができないために個人向け社債を発行しているとしたら、相当な利回りでないとリスクに見合わないということもあるかもしれません。

 ただ、一般の方が会社の財務諸表を見てその財務体質を評価することは容易ではないと思います。そういう場合でも、その債券や発行会社の格付けは必ずチェックしましょう。
 一般的に、格付けが低い社債ほど高利回りになっています。格付けが低い社債は信用度が低くなるため、高利回りでないと投資家に購入してもらえない、ということが起きます。一方、格付けが高い社債は、投資家から信用度が高い(=比較的安全な会社の社債)と判断され、高利回りにしなくても購入してもらえることになります。

 「格付け」は格付け会社の意見であり、万能な指標ではありませんが、少なくとも格付けも見ずに高利回りだからと飛びつくのは危険です。

流動性リスク
 個人向けの債券としては、国債というのもあります。「個人向け国債」の場合は国が買い取ることで流動性を確保していますが、「個人向け社債」の場合、流動性は高くないのが一般的です。つまり途中売却は困難だということです。購入した証券会社で売却できることもありますが、その場合、元本割れの可能性があります。そういう意味では、満期保有を前提に購入しましょう。

最後に〜購入は慎重に〜
 日本の「個人向け国債」は、日本が破綻する可能性は極めて低いですから、デフォルトリスクも極めて低いといってよいでしょう。しかし「個人向け社債」は前述のとおり、デフォルトリスクも個々の企業によって様々です。利回りだけにとらわれず、発行企業をよく調べ、リスクも理解した上で、慎重に購入しましょう。

株式会社 住まいと保険と資産管理
ファイナンシャルプランナー 吉田 美帆


このお役立ち情報で「個人向け社債」についての理解が深まりましたか?

※以上は、独立系FP会社 住まいと保険と資産管理に所属するファイナンシャルプランナー
が執筆をして、2009年1月19日にMSNマネーに掲載されたコラムを一部編集したものです。




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