【主婦FPが語る】いまどきの生活のしくみ


● IT講習を活用しようっ!
◇ 4/03 ◇ 深川悦子(AFP)

 平成13年度は、全国各地(*)で公共の「IT講習会」というも のがおこなわれます。しかもこの講習、基本的には無料なんですよ 。ただし、お金の出所はみなさんの税金なんですけれど(笑)。

 さて、政府があたかも太っ腹のように見えるこのIT講習会。実際 、講習でどんなことを教えているのかというと、

●文字の入力・・・主にMS-IMEでの文字変換など
●ホームページの閲覧・・・ブラウザの使い方やURLの入力方法
●電子メールの送受信・・・メールアドレスの入力や添付ファイル の付け方など

といたって基本的な事柄が中心となっています。

 しかし、なぜこのように国をあげてIT講習会を行う必要がある のでしょう?

 この裏には、2003年度までに電子政府(公的な書類の申請・届出 等をネットを通じて行う)の実現を目指しているという実状があり ます。これが実現されればPCを使うことができない方々はかなり 不自由を強いられることになるのは必然。そういった不平等な事態 をさけるために国はIT講習会を行っているのです。

 いくら私たちの税金で行っている講習だからといって、無料で意 味もなく国民に講習会を開いているわけではないんですね。

 電子政府が設立されたら、私たちの手続きも非常に簡単になって きます。いままで、役所にいっておこなっていた書類の申請・届出 関係が自宅でできればとても楽ですよね。国にとっても人件費削除 、時間効率のアップと良い面が多いのでできるだけ早くこの方式を 採用したいのです。

 しかし、実現に際しては色々と難しい点があるのです。 国民全体のIT普及もさることながら、ネットを介しての情報交 換の情報漏れに対する保証など、完璧といいきれるものは現時点で はありません。
どれだけセキュリティを高めても、それを作るのは人間。人間が 作ったものだから、近いうちにその技術も読まれてしまう。まさに いたちごっこですね。 私たちもその辺りをふまえた上で、電子政府やネット上の取引を 利用した方がよさそうですね。


 ちょっと話は変わりますが、今後の日本政府の思惑もかねておこ なわれているこの講習会。 総務庁の予定としては、IT基礎技能の住民へのできるだけ早期 の普及を図るため「情報通信技術講習推進特例交付金」なるものを 地方自治体に支給しているようなので基本的には多くの方が受ける ことができる予定です。

 聞くところによると、ある地域では3月時点の試験的講習会での 申し込みの倍率は約10倍だったとか・・・。すごい人気です。 初心者の方を対象に行っているこの講習なので、「なにがわから ないのかわからない」とおっしゃる方も多いのですが、PCは使える けど本当に使えるかちょっと不安かな?と思われる方のために、別 の側面から見た講習の有効活用を伝授いたしましょう。

 まず、自宅で普段使用しているソフトなどでわからないことをメ モ用紙などに書いて会場に持っていきましょう。

 ただし、【質問は端的に!】が原則。

 「確かこんな感じでわからなかったようなんですけど・・・。」 では講師もなにに対して答えればいいのかわからないので、なにが 知りたいのか箇条書きにしておくと話がスムーズに進みます。 そして、講習の始まる前や終了後に講師に聞いてしまうのです。 講習に来ている講師はPCに関して大抵のことを把握している人ばか り。講師も次の会場への移動時間の関係で忙しいなど、時間がない 場合以外は講習以外の質問にも快く答えてくれますよ。

 余談ですが、深川は大阪の某所で講師をしております。 もしかすると、このコラムをお読みになっている方とこの1年間 にお会いすることがあるかもしれないなぁ〜と今書きながら思って います(笑)


(*)「IT講習」の開催場所は、みなさんがお住まいの都道府県庁 に問い合わせてみてください。大抵、市町村単位で開催されていま す。