● バレンタインデーは無駄遣いの引きがね? |
◇ 2/13 ◇ 栄田育子(CFP) |
先日仕事の合間に、アメリカ在住の人とchat(インターネットでのおしゃ べり)していたときのこと。一通り仕事の話を終えて、話題はバレンタイン デーの話になりました。 相手:「ところで、あなたの家ではバレンタインデーに何をするの?」 私 :「ダンナにおいしいものをご馳走する予定。チョコレートより違うものがいいみたい」 相手:「いいアイディアね。で、あなたは何をもらうの?」 ん?バレンタインデーって男の人だけがプレゼントをもらう日のはず。私 は彼女の質問の意味を良く理解できなかったけど、話を続けました。 私 :「あたしはホワイトデーにプレゼントをもらうのよ」 相手:「何? それは何の日?」 なんか、話が通じないぞーとおもいつつ、さらに話を続けました。 私 :「3/14。男の人がバレンタインデーのお返しに女の人にプレゼントをする日よ」 相手:「じゃぁ、あなたは2/14には何ももらえないわけ?」 私 :「その通り」 相手:「つまらないわねぇ」 なんか変だなぁ、と思いつつそれからも話をしばらく続けてようやく意味が わかりました。アメリカじゃ、わざわざ日を分けず2/14に男も女もプレゼント を渡すのだそうです。彼女の説明によると女性から男性へはチョコレートを、 男性から女性へはジュエリーか花束をあげるのがならわしなんだそうです。 知っている人も多いと思いますが、ホワイトデーって日本のお菓子やさんが 勝手に作った習慣です。つまり日本独自のものなんですね。 先月ぐらいからあちこちのデパートなどでチョコレートがはびこってますが、 2/14が過ぎると光景は一変して、男性からのお返しモードになります。合理性 を追求してしまう私などは、お互いにプレゼントし合うのを一度にやってしま えばいいのにと思ってしまうのだけど、実はわざわざ分けることにもそれなり の意味があることをご存知ですか? 大学時代に某大手スーパーでアルバイトをしていたときのことです。ホワイ トデーにランジェリー担当のマネージャーさん(男性)と同じエレベーターに 乗り合わせたら、こんな会話になっちゃいました。 男性:「さーて、これから義理パンツ買いに行かなくちゃいけねぇな」 私 :「あげる方ももらう方も気を使う習慣ですね」 男性:「(同意して)なーぁ。流通業にはいい習慣だけどよ」 この最後のひとこと、「流通業にはいい習慣」に注目してください。 ホワイトデーは最初はお菓子をお返しする日だったのに、いつのまにかプレ ゼントの対象はお菓子だけでは無くなっていますよね。プレゼントの対象を変 化させたのは流通業と呼ばれる百貨店やスーパーの仕業です。このように書く と流通業は犯罪者みたいですが、でも仕業にまんまとはまっているのは我々消 費者だってことに気がついてます? つまり、バレンタインデーもホワイトデーも流通業にとってはお客さんを呼 びこめるイベントの一つです。バレンタインデーに男女がプレゼントを渡しあ ってしまうことになったら、集客チャンスを1回失ってしまうというわけ。ホ ワイトデーのプレゼントを買いに来てくれるついでに、ほかのものも買っても らえるかもしれませんから、集客手段が一つ多いか少ないかと言うのは、売上 を左右する要因の一つです。 で、我々消費者はその集客手段にすっかりはめられていると言うわけ。 なにも、ホワイトデーが悪いと言っているわけではないんです。 でも、ホワイトデーのプレゼントを買うついでに余計な買い物までしないほ うがいいですよね。買い物は目的をしっかりさせて出かけたほうがいいと、言 いたいのです。 明日はバレンタインデー。 義理or本命チョコ買ったついでに、おいしいお菓子を買って食べたあなた。 それを、ダメとはいいません。でも無駄遣いには気をつけましょうね。 |
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