【主婦FPが語る】いまどきの生活のしくみ


● 二千円札発行の意味
◇ 7/25 ◇ 栄田育子(CFP)

 こんにちは、栄田です。
 栄田が暮らす関東地方は本当に暑い日が続いています。先日行われた サミットは九州・沖縄でしたが、諸外国からいらっしゃった首脳のみな さんは、さぞかし暑くて大変だっただろうなぁと思います。

 そのサミット首脳会議の前7月19日に二千円札が発行されました。
 もう持っているという方は、どれぐらいいらっしゃるんでしょうか?  栄田はまだ本物を見ていないので、ものめずらしさでお目にかかりた い気がします。

 世間では二千円札商戦とか言って、福袋を出す百貨店あり、2000円メ ニューを出すホテルのレストランありと、何かと話題になっている二千 円札ですが、千円札2枚で払ったって同じであるこの二千円の価値を二 千円札発行記念に(?!)改めて栄田家流に考えてみました。

 一番最初に思いつくのが、休日にときどき夫と2人で食べに行くお昼 ご飯です。食べる物はそのときによって違いますが、大体予算は1人 1000円ぐらいなので2人で2000円程度です。まぁ、これぐらい出せば、 そこそこ満足できているような気がします。

 今日はちょっと奮発してみようかと思うワインの値段も、我が家の場 合大体2000円ぐらいです。「奮発した!」と思って買っているせいか、 おいしく感じることが多いです。

 ほかには
  ・輸入盤のCD1枚が2000円程度
  ・20分ぐらいクイックマッサージしてもらえる
  ・最近はやりの格安カジュアルウェアショップなら、シャツやジー
   パンが2000円で買える
  ・たまに出かける美術館の入場料+電車代(1人分)
  ・1ヶ月のお米代
  ・ガソリン20リットル
などといろいろ思いついたんですが、ふと一つの事実に気がつきました。

 「2000円なら安いもんだ」と思ってお金を払うことが日常生活の中で 意外にたくさん有るんです。

 これは、自分の価値判断の基準で、「2000円という値段はそれほど負 担が大きい額ではない」と決めているからだと考えられます。

 そういう意味では亡くなった小渕さんが作った二千円札は、栄田家に とって絶妙な価値判断基準の位置を突いているのですが、だからといっ て二千円札が手に入ったら、すぐ使ってしまうかといわれるとそうでは ない気がします。

 今まで千円札2枚だったものが二千円札1枚になるだけで、持っている お金の価値が変わっているわけでは有りませんから、わざわざ用もない のに使うことはないと思います。2000円札を持っているからといって、 買うものは増えないということですね。

 確かに二千円札発行に伴って、自動両替機を作っているメーカーや、 財布を作っているメーカーなどは売上が伸びたりするでしょうが、個人 消費を大幅に促す結果にはならないのではないでしょうか?二千円福袋 だってほとんどの人は二千円札では買っていないと思うのです。

 むしろ、テレビなどで見ている限りは二千円札を見なれないお店の人 がおつりを間違えるなんてこともあるようで、混乱のほうが大きそうな 気がします。

 そんなわけで、栄田家にとってはどうでもいい二千円札発行ですが、 夫に「2000円ってどういうもの?」と漠然とした質問をしてみたら「回 転寿司で『2000円食べ放題、飲み物別』っていうプランがあったらうれ しい」という、答えが返ってきました。いいアイディアだけど、こんな プランがあったら二千円札持っていなくたってみんなでかけるだろうか ら、新札発行と消費の増加には関連性がないと思う栄田なのでした。