【主婦FPの視点】経済ニュースなんてコワくない!


◆ガンバレっ!日本! 行け行け!日本!
○ 1/26 ○ 深川悦子(AFP)

 「さぁっ!今日は旦那の給料日♪ 早く銀行にいってお金おろしてこよぉ〜 っと!」と思い玄関に向かったら「ピンポ〜ン!」と朝から元気のいいイン ターホンの音。
 こんな早くに誰かなと思ったら、宅急便の配達員さんが、私が以前利用し たことのある通販会社からのカタログを配達してきたのでした。
 なんてタイミング!給料日に送ってくるなんて…(笑)と感心しつつ、 25日の銀行は人が多いので早くATMでお金をおろそうとカタログを玄関 においたまま出かけてしまいました。

 しかし、通販会社もなかなか考えていますよね、アイデア勝負です。実際、 お給料日に買い物をされる主婦の方は多いでしょうし、精神的にも財布のヒ モがゆるみやすい日でしょうから。

 さて、さまざまなアイデアを駆使しているにも関わらず、今、通販業界に 限らず、流通業界は本当に苦しい経営を強いられているようです。
 大手百貨店の倒産やスーパー経営悪化、外食産業の収益悪化など今まで通 りの経営では見通しが立たなくなってきた企業が山ほどあります。

 中でも、繊維業界は政府に対し「セーフガード(輸入規制に関する措置 (*))」の要請を申請しようとしている動きがあるとも報道されていま した。

 これは一体どういうことなのでしょう?

 みなさんの中には、ユニクロなどの衣料店を利用されているかたも多い のではないでしょうか?  これらの企業は主に中国から衣料品を輸入しているのはみなさんご存知 ですよね。
 日本から技術を提供し、現地の安い賃金で求めている商品を作ることに よって、消費者に安い商品が手に入るというシステムで、私たちにとって はありがたい限りの話です。
 しかし、これにより日本国内の繊維メーカーが大打撃を受けているとい うことが今回のセーフガード発令要請の検討となったわけです。

 これは完全に、日本の繊維業界が守りの姿勢をしめしている行動ですよ ね。しかし、守るだけでは企業は生き残れないというのは経営者の方々が 一番わかっているところです。
 守りと攻撃を同時にしないと企業は衰退する一方です。ですが、攻撃の 要となる需要にあった商品がなかなか思うように開発できない…というの が企業の本音ではないでしょうか。
 どうやら、試行錯誤をしながらも時代にあった商品を企業が消費者に提 供するというのは簡単ではないようです。

 しかし、思い出してみてください。これに似たような話が昔から日本に はあることを。

 それは、某国の日本に対する輸入規制の問題です。今でもそうですが、 某国は日本製品に対して攻撃的な態度をとることがしばしばあります。
 それはなぜか? 答えは、「日本の安い良質の製品が入ってくるから、自 国の商品が売れないんだ。」という考えから。今の日本の繊維業界と同じ ようなことをいっています。
 なんだか相手国は違えど立場が逆転してきていますよね。それだけ日本 の製品は品質以上に値段が高くなったのかもしれません。

 しかし、輸入であろうが国産であろうが「良いものは良い」し、「欲し いものは欲しい」というのが大半の消費者の本音。
 後は、日本の企業がどのようにして消費者のニーズをキャッチし、どの ようなアイデアで消費者の購入意欲を高めるかというのが生き残りの鍵と なることでしょう。
 小手先だけの輸入規制を要請しているようでは根本的な問題は解決でき ません。

 私個人としては、よほどムチャなことをされない限り日本企業も某国企 業のようにやたらめったら輸入規制などで対抗しないで欲しいと思ってい ます。
 日本企業たるもの、正々堂々と正面から競えば実力はあるんだからもっ と良い商品が増えていくんじゃないかな?とひそかに期待をしているので ありました。

 フレーッ フレーッ 日本! 良いもの作ってくれたら買うからねぇ〜っ! (笑)


(*)「セーフガード」→http://www.meti.go.jp/index.html経済産業 サイトの検索で「WTO繊維協定(ATC)の概要」と入力すれば、詳 細が掲載されているサイトにつながります。