◆身近な“すごい”を発見しよう |
○ 7/7 ○ 鹿野さち子(AFP) |
こんにちは。専業主婦の駆け出しFP、鹿野さち子です。 ファイナンシャルプランナーの活動を始めて、約半年になるのですが、な んと今頃になって、「日本経済新聞」を取り始めました。(一応日経のHP などで記事のチェックはしていたのですが・・・) だって日経って一般紙に比べて値段が高いし、なんか数字とかデータばっ かりで、スポーツやテレビ欄が隅に追いやられているでしょ。「日経に変え たいんだけど」という提案、阪神ファンのダンナに却下され続けてきたんで す。2誌とるとなると資源ゴミも増えるし・・・。 そこで考えたのです“コラムを書いて我が家の日経代にしよう”。関西人 にありがちな“元をとりたい根性”丸出しのスタートですが。ごく普通のメ ーカーサラリーマン家庭で子供を2人育てるのは楽じゃないご時世。なにと ぞお許しを。 もちろん今まで通り一般紙も読んでますので日経に限らず生活にかかわる 経済ニュース一般を一緒に読んでいきましょう。 私が現在住んでいるのは本州の端、山口県の小さな町で、デパートはあり ません。でも山口県は知る人ぞ知るユニクロの発祥の地と言うことでなんだ かカジュアル衣料の店は充実しています。 先日近くのショッピングセンターに行って甥っ子の誕生日プレゼントに何 かかわいい服はないかと探していました。 食品売場のすぐ隣には、かつてDCブランドの代表選手だった“コムサデ・ モード”のお店があります。そこに行ってびっくり。とてもカラフルな子供 用Tシャツ、様々な色がそろって980円なのです。 生地も薄すぎず、ごわごわせず、いい素材です。しかも大人用は1200円。 ファミリーでコーディネートしても5千円でお釣りのでる値段です。 お店のおにいさんもおしゃれな服を身につけたさわやか系。干渉しすぎな いで親切に対応してくれます。その方の話では、昨年までは5〜6千円で出し ていたものを今年は2980円や3980円で提供していると言うことでした。 思わず長男に白を、長女にピンクを、甥っ子にブルーを買ってしまいまし た。3枚買ってもかつての一枚分位の値段です。ちゃんとうす紙で包んでか ら黒いお洒落な紙袋にいれてくれました。 さてそんな中、6月29日付け、日経新聞の朝刊3面でこんなタイトルの記事 が目に入りました。「勝ち組小売店若者消費刺激」 これによると、99年度のスーパーや百貨店等小売り業の売上高(※)は、 1位のダイエーや2位のイトーヨーカ堂をはじめとして、上位の大手企業で消 費不況を反映してほとんどがマイナスの伸び(売り上げが下がった状態)に なっていると言うことでした。 こんな消費低迷の世の中で、2年連続で経常利益(※)を伸ばした小売店 の上位15社がそのあとに書かれていました。 その絶好調の15社中、経常利益額の1位がご存じセブンイレブン。そして2 位のファミリーマートに続いて、第3位に名を連ねるのが「ファイブフォッ クス」という会社でした。そう、それが「コムサ」を製造販売している会社 ということです。 6位ユニクロの「ファーストリテイリング」も前年度比の増益率ではダン トツ124.2%と恐ろしいくらい伸びているのですが、経常利益の額ではファ イブフォックスがアパレル業界でかろうじてトップだったと言うことでした。 どおりで“ママカジ族”の私がクラッとくるはずだったんです。 郊外に駐車場完備で大きな店舗をドンと作るユニクロに対して、ショッピ ングセンターなどの中でトーンの統一されたおしゃれな店舗を構えるファイ ブフォックス。今後もカジュアル戦争は見逃せないなという気がしました。 大手スーパーや百貨店(こんな死語をまだまだ使っているのが経済の世界。 普通は“デパート”って言うよね。)もお客が“勝ち組小売店”にとられる のを黙って見ているわけではないでしょうし、いずれにしてもまだまだ消費 者にとってはありがたい競争が続くと見ました。 残念ながら「ファーストリテイリング」と違って「ファイブフォックス」 は上場していませんが、日常の生活で「これ、すごい!」というものを「作 っている」「売っている」「やっている」企業は投資対象としても魅力的な もの。 日頃から広告や店頭をこのような視点で見て、「すごい!」を発見してい けば経済にも強くなれることうけあいではないかと思います。 ≪今週のキーワード≫ ★☆売上高 ある企業が一定の期間にいくら売り上げがあったか。 ★☆営業利益 売り上げから、仕入れにかかった費用や人件費などを引いた“本業で儲かった”部分。 ★☆経常利益 営業利益から営業以外(利子収入や財テクなど)の、利益を加えて損失を引いた部分。この数字で会社の企業業績を表す場合が多くなります。 |
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